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 武器での攻防戦の合間に、俺は炎を連続で放つ!

「甘いわぁぁ!」

 奴は、高速で飛び交う炎を避けてさらに大鎌で俺の首を狙う!

「カキィィ……ンッ!」

 金属どうしがぶつかりあう乾いた音が響く!俺は、鎌を何とか剣で弾き返したが手が痺れてしまった!

「引き裂かれるがいい!」

 容赦なく、大鎌は振り下ろされる!

「ズシャッ!」

 大鎌が突き刺さった!結界が張られた床に!俺は、紙一重で鎌を避けていたのだ!

「グッ!」

 深く突き刺さった鎌はなかなか抜けないらしい。俺はその隙に精神力を集中した!

「究極神術!」

 鎌が抜けるまでは0,3秒程だった!すばやく、イレイザーは鎌の柄で俺の胸を強打した!

「ミシミシッ!」

 体内でそんな音が響くのを聞きながら俺は、壁に向かって弾き飛ばされている!しかし……

「……手遅れだ……『神光』!」

 壁にぶつかる寸前……俺は究極神術を発動させた!フロアの全てが眩い光に包まれる!

「ギャァァ!」

 目も開けられない光の中から、イレイザーの痛烈な叫び声が響いた!

「(勝ったのねー?)」

 消えていく光の中でリバレスが話しかける。倒したはずだ……だが!

「貴様はここで死ぬ……シヌノダァァアァ!」

 左半身が消失してなお……奴は片手で大鎌を振ってきたのだ!

「クッ!」

 剣でのガードが間に合わず、鎌は斜め上から振り下ろされる!

「ズシャッ!」

 鎌は俺の胸を掠った!傷は深いかもしれない!だが……

「(保護を使ってるわよー!)」

 間一髪、リバレスが俺の体を保護してくれたお陰で掠り傷で済んだようだ。

「今度はこっちから行くぞ!」

 光が消えて、俺がそう叫んだ瞬間だった。イレイザーは、床に倒れこみ絶命していた。

「死ぬまで攻撃を止めないか……恐ろしいな」

 俺はその様子を見て青褪めた。まだ、塔の屋上だというのに……地下への3000階はどんな地獄が待ち受けているというのか?

「ルナー!ここで止まってる場合じゃないわよー!」

 身震いする俺にリバレスは喝を入れる。そうだ、俺達は先に進まなければならない!俺は、下へ続く階段を駆け下りていった!

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