「……私は、もう……死にます。
それがわかるから」
「フィーネ!……イヤだぁぁ!
フィーネー!」
儚く微笑みながら……フィーネは一筋の涙を流す……俺は、そんなフィーネを抱き締める事しか出来ない!
「……いつも……私が悲しんだらルナさんがいつも……慰めてくれましたね。今度は私の番ですよ。雪の降る昨日の夜……私達の最初の夜……約束したじゃないですか……『永遠』を……例え、何があっても……『死』が訪れても……私とルナさんは離れないって……私が死んでも、悲しまなくていいんです。私は、ルナさんが……私の『魂』を見つけてくれるって信じてますから……どれだけ遠くても……絶対に」
フィーネは俺を信じてくれている。そうだ……俺がこんなに気弱でどうする!
「……フィーネ、君の言う通りだ!……例え君の体が消えたとしても……俺は、命をかけて……100年でも、1000年でも、一生をかけてでも君の……いや、フィーネの『魂』を見つけ出すから!」
俺は流れ出る涙を拭い、そう叫んだ!フィーネの魂は獄界に堕ちる。魂は普通に探しても絶対に見つからない。それでも、俺は億に一つの希望を持ってフィーネに叫んだ!
「……やっぱり……私は、ルナさんが大好きですよ。でも、しばらくのお別れですね。あなたが迎えに来てくれる日まで……それまで……私は、あなたを愛し続けて待ってます。私の……ルナさんへの想いは永遠に……あなたに出会えて本当に良かった」
そうなんだ。フィーネは死ぬんだ。
温もりを感じる事も……声を聞く事も出来なくなる。
魂を見つけ出せても……記憶は消える。ほぼ確実に……
愛し合った事も……過ごした日々も……
楽しい事も悲しい事も……
でも、約束したのは俺だ……魂は絶対に
見つけ出すんだ。
それでも!フィーネの声は二度と聞けない。