「ピカッ!」
まるで、雷の神が舞い降りたかのような雷が魔に降り注ぐ!
「ドゴォォーン!」
凄まじい轟音が辺りの空気を激しく揺さぶり、閃光と電撃が絶え間なく続いた!
「今だ!リバレス!入り口へ急ぐぞ!」
今ので魔の大半は倒したはずだ!そして、私は入り口までに立ち塞がった敵は剣で薙ぎ倒した!
入り口が近い!しかし、入り口の扉は最強の金属オリハルコンで作られていたのにも関わらず破壊されていた!
「一体どれ程の魔が中にいるんだ!?」
私は、そんな疑問を叫びながらリバレスと共に塔のなかに飛び込んだ!
「コロスコロス殺スゥゥ!」
しかし、後続の魔達も私達を殺そうと塔の入り口に向かってくる!
「リバレス!結界だ!」
私はリバレスに叫んだ!その意味を理解したリバレスと私は、入り口に向かって精神力を集中した!
「中級神術『結界』!」
私達は同時に神術を発動させた!結界とは、保護の神術を強力にしたもので、私達とは反する属性である魔を消滅させるシールドになる。これで、魔は塔に入ってこれない!しかし、知能の低い魔の一部はその結界に衝突し砕け散った!
「これでしばらくは大丈夫だな」
私は胸を撫で下ろした。そして、改めて塔の内装を見てみた。天界の古代建築様式と同じだ……この塔は数百万年の月日が流れている。私はそう確信した。荘厳な柱、壁に整然と並ぶ神術で灯された燭台。さらに、上層へ続く階段は螺旋階段で、階段の中央には赤い絨毯が敷かれてある。一階層の高さは10m以上、直径は50mといった巨大な塔だ。扉や燭台、階段の手すりなどは全てオリハルコンだった。
「それにしても……豪華な塔ねー」
古代建造物の中でも最高級の造りだ。よほどこの塔は重要だった事が伺える。
「この塔は……禁断兵器だけじゃないかもしれないな」
私は、この塔には他に何か重要な役割があるような気がしてきた。禁断兵器を封印するだけなら、ここまで労力をかけないだろう。
「なかなかやるじゃないか、堕天使ルナリート!」
突如、不気味な声が響いた!私は声の元を辿った。
「貴様が街を破壊したのか!?」
一見、女に見える魔……ルトネックの村で出会った指揮官クラスの魔に似て、漆黒の体に漆黒の翼……そして漆黒の長い髪。強い!