〜生まれた意味と永遠の心〜

「……ルナさん」

「……ルナー」

 シェルフィアとリバレスは時を同じくして目覚めた。眠りについてから6時間程が経過していた。

「……二人ともおはよう。大丈夫か?」

 私はまだまだ眠り足り無そうな二人に声をかける。

「はっ……私達ずっと眠っていたんですか!?」

 シェルフィアが飛び起きる。どうやら自分でどれだけ眠っていたのかもわからないらしい。

「心配いらないよ。そんなに時間は経っていないから」

 私は優しく微笑んだ。それで二人とも安心したようだ。

「うーん……そろそろ行かなくちゃねー!」

 リバレスも元気そうだ。次は恐らく神の待つフロア……

「この石版を読めば……戦いが始まり……後戻りは出来ないかもしれない。二人はここで休んでいてもいい……どうする?」

 私は念の為二人にそう訊いた。答は解っていたのだが……

「行きましょう!あなたと共に何処までも!」

「私もルナと最後まで一緒よー!」

 訊いた私が馬鹿だったな。私は石版に近付く……

「ありがとう……シェルフィア、リバレス。私がここまでやってこれたのは二人のお陰だよ。この先に何が待っているかはわからない。でも私は二人を誇りに思う。これからも宜しく頼めるかな?」

 私は少し目が潤んだ。命を懸けてついてきてくれる二人に深く心を揺り動かされたからだ。

「私は一度死んでもあなたの下に帰ってきたんです。ずっと一緒にいる為に!だから、未来の為に戦いましょう!」

 シェルフィアは私の手を握り締めてそう言った。曇り一つ無い強い決意の瞳……

「あぁ!幸せな未来の為にな!ありがとう……シェルフィア!」

 私も彼女の手を握り返す。すると、シェルフィアは何よりも嬉しそうな顔をした。そして、リバレスが話し出す。

「ルナは私の親同然よー……例え……この戦いで私がどうなっても……ずっと一緒だからねー!」

 優しい微笑みの中に何処か悲しみが見えた。一体リバレスは何を考えて!?

「リバレス!お前は!?」

 私がそこまで言いかけた時!

「何でもないわよー!……早く石版を読みましょー!」

 確かにリバレスの小さな瞳から涙が流れていた。一体何を隠しているんだろう?だが、彼女が石版に向かった以上私は訊けなかった。

 

『……『エファロード』の最終段階は……『神の継承』……それは、『ロード』と『サタン』の立会いにより行われる。全ての『生命』は……この先で始まり……そして終わる。それだけが……果て無き歴史を紡いで行く……定められし歴史の運命は誰にも逃れる事は出来ない。例え……『神』であろうとも』

 

 やはり、このフロアを越えるのには『獄王』の力が必要だった。しかし、それよりも……その後の語句が私は気に入らない。まるで、運命からは逃れられずに……生命は終わると書かれていたからだ。私は、永遠の心を信じ……死すらも恐れはしない。人間を滅ぼす計画が運命であるというのなら、私はそれを変えてみせる!私は神剣を握り締めた。しかし……シェルフィアとリバレスは震えていた。恐いのだろう。私は、シェルフィアを抱き寄せて、リバレスを肩の上に乗せた。

 

「……行こう!この星に生まれた事を幸せと言えるように!」

 

 私がそう叫んだ瞬間!私達の体は『強力なオーラ』に包まれて転送されていく……

 この『力』は、かつて私が天界から人間界に転送された時と同じ力……『神』の力だ!

 私達は体を寄せ合った!意識を失わないように!すると……やがて、景色が変わった!

 

「ヒュオォォ」

 

 転送された先……ここは、空の上!?だが、落下はしない。重力が無視された空間だ……

 上には眩いS.U.Nが輝き……辺りは真っ青な空と強い風……そして、眼下には厚い雲が広がっている。

 その空間にポツンと……背を向けた椅子が一つ浮かんでいた。機械のようなもので出来た椅子が!

「……待っていたぞ……ルナリートよ」

 椅子が振り返る!?そこに座っていた者は!

「ルナにそっくり」

 リバレスが驚きの余り声を漏らす……それもその筈だ……あれは私が老いた時に見せるであろう姿そのものだったからだ!

「貴方が……シェドロット・ジ・エファロード……神ですか!?」

 私は目の前にいる大き過ぎる存在に話しかけた……こんなにも離れているのに、心臓が止まりそうな程の威圧感!

「……その通りだ。ルナリート・ジ・エファロードよ……一体お前は何の為にここに来たのだ?」

 神は椅子に座ったまま……私達に近付いてきた。逃げる事など出来ない。体が動かないのだ!

「……私達は貴方に申し上げたい事があり……ここに参りました!」

 気丈にもシェルフィアが声も絶え絶えに叫ぶ!だが!

「我は……人間の言葉に耳を傾ける気などない。天翼獣と共に黙っておるがいい!」

 神がゆっくりとそう話した瞬間に、二人の体に『不動』がかけられて空間の遠くに弾かれた!傷を負う事は無いだろうが……

「キャァァー!」

 二人の叫びが響く!私は有無を言わさないその態度に怒りさえ覚えた!

「何をするのです!?……私達がここに来た理由、それはたった一つ『新生・中界計画』を中止してもらう為です!」

 私は神に近付き、出来る限りの大声で叫んだ!私の鼓動が際限なく早くなる!

「不可能だ。計画は我の責務……獄界との和平策はこれしかない」

 神は低い……そして荘厳な声で、表情一つ変える事なく私に言い放った!

「……何故なのですか!?人間界は……天界の存続の為に生まれた!そして……人間達は皆厳しい境遇を苦にせず、私達と変わらない魂を持って懸命に生きている!天界が生きる代償として生まれた人間達を……また天界の都合で滅ぼすと言うのですか!?」

 私は更に神を糾弾する。こんな事が許されてはいけないんだ!

「……お前がそこまで人間に毒されていたとはな。だが、人間という生物はかつての神が創り出した物。それをどうするかは、我の判断に任されていい筈のものなのだ。お前が口出しすべき事ではない」

 尚も神は顔色一つ変えない。何を言っても効果が無いというのか!?

「……私は人間に毒されたのではない!唯……正しい判断をしているだけです!……人間界が獄界との和平で邪魔だというのなら、もう一つ別に『中界』を創ればいい!それを……再び天界と獄界との『緩衝帯』にすればいいのではないですか!?」

 私がそう叫んだ瞬間、神の眉がピクッと動いた!

「……エファロードでありながら……人間に心を奪われたお前に、我の何がわかるというのだ!?……我の考えは絶対であり不可侵なのだ。もうこれ以上……愚かな話に付き合うつもりはない!」

 初めて神が見せる感情的な姿!『中界』の創造がそんなに気に障ったのだろうか?

「ルナさんっ!」

「ルナー!」

 そこで『不動』を自力で解除した二人が戻ってくる!

「私は、自分の信じる道を進む!……後悔しない為に!そして……未来の為に! 例えこの道が……『神』……いや『父』である貴方に反するものであったとしても!」

 私はそう叫び、神剣を構えた!シェルフィア、リバレスも私に続く!

「私の道はルナさんと共に!幸せを創り……理不尽な悲しみを無くす為に!」

「私は生まれた時からルナに育てられた天翼獣……凄く感謝してる。だからこの命尽きるまで戦うわー!」

 二人の叫びが神に届く!神は椅子からゆっくりと立ち上がった!すると……この空間が激しく揺れ始める!

 神の座る椅子……あれは、天界の維持の為のエネルギーを注ぐ道具!あれから立ち上がる事は神が力を束縛されないという事!空間の揺れと共にさっきまでの晴天の景色が消え……嵐に変わった!大雨と雷光と強風が吹き荒れる!

「……我は……絶対神……シェドロットとして……ルナリート、お前の道を砕かねばならない!そして、父として全力でお前を倒す!来るがいい……怒り……悲しみ……苦しみ……喜び……憎しみ……慈しみ……愛……信念……お前達の全てを懸けて!」

 神は本気だ!今の私の数十倍!かけ離れた力……でも、今戦わずにいつ戦うというんだ!?

「……シェルフィア、リバレス、行くぞ!」

 私が恐れを打ち消して叫ぶ!

「はいっ!」

「行くわよー!」

 二人にも迷いは無い!……未来を賭けた最後の戦いが始まる!

「禁断神術……『滅』!」

 私は息をつかせる間も無く『滅』を放つ!ありったけの力を込めた滅だ!嵐が無の空間に飲まれる!

「なかなかの力だ」

 神は『滅』を避けようともしない!?数百mに及ぶであろう最大規模の『滅』だというのに!

「シュゥゥ!」

『滅』が神に直撃する!跡形も無く消える筈だが!?

「無駄だ。我の体にはどんな神術も届かぬ!」

 神の体が……光膜……いや、『滅』そのもので覆われている!これではどんな神術も掻き消される!だが!

「禁じられし魔術……『闇』!」

「連続……『滅炎』!」

 一瞬でシェルフィアの魔術とリバレスの炎が炸裂する!

「ドゴォォー……ン!」

 神は激しい爆炎に包まれる!しかし!神の体には傷一つ無い!

「……まさか人間の娘が心を消さずに転生した上に魔術を使うとはな。流石はエファロードが愛する女だな」

 何故知っている!?まさか、神は全てを知っている!?

「何故それを!?」

 私は驚き叫んだ!神の口調からは知っているとしか思えない!

「我が知らぬ事は何も無い。我は、この空間にいて全てを見る事が出来るのだ」

 神は相変わらず表情すら変えずにそう言った!

「それなら!貴方は人間達をよく知っている筈でしょう!?なのに、何故滅ぼすのです!?」

 私は叫んだ!神は、人間達の懸命な姿を見て何も思わないというのか!?

「我は……神としての責務を遂行するのみ。そこに感情など必要ではない」

 神はそう断言した!私は、そんな神の姿に憤りを感じ……剣を握り締め向かっていく!

「これが……星を司る力だ」

 神がそう呟いた瞬間!突然閃光が私達を襲う!

「カッ!」

 何という高速な発動!防ぎきれない!

「うわぁぁ!」

「キャァァ!」

 私達は衝撃に思わず叫びを上げた!一体!?

「これが……本来の高等神術『光刃』だ」

 神がそう言っているのが聞こえた。私は自分の傷を確かめる!

「ポタッ……ポタッ」

 刃によって……体中が切り刻まれている!命に関わる程の傷では無いが……出血が多い!それより!

「シェルフィア、リバレス!」

 二人は……何とか無事だ!私よりも距離が離れていた分、ギリギリでシェルフィアが『暗幕』を発動させたようだ……だが!?

「とんでもない威力ですね。私の魔術で防ぎきれるレベルじゃない」

 暗幕は損傷していて……シェルフィアは腕が抉れる程の切り傷を負っていた!

「シェルフィア!」

 私はすぐさま彼女の下に飛んで行く!勿論治療の為だ!

「治癒!」

 私は全力で治癒を施す!リバレスも出血が激しい!私は、自分自身を含めて全員の治癒の為に精神力を注ぎこむ!

「戦いの最中に……我に背を向けるなど、愚かであると知るがいい」

 治療に専念した瞬間、神は私の背後にいた!

「邪魔するな!」

 私は振り返りざまに剣を振りぬいた!その剣は……何故かとてつもなく重い一撃を放つ!

「グッ!」

 何と、神を弾き飛ばしたのだ!『滅』の守りすら破って!

「二人とも、もう大丈夫だ!神の力は強大だ……私にしか相手は出来ないだろう。少し離れていてくれないか?」

 私は治癒が終わってそう言った。私は、神を相手にしながら二人を守りきる自信が無い!

「いやですよ!私はあなたと共に戦います!」

 シェルフィアが潤んだ目で叫ぶ!その思いを止める事は出来ないようだ……

「わたしもよー!シェルフィアー……『あれ』で行きましょー!」

 リバレスもまた同じ……だが、『あれ』とは?

「『翼』に変化よ!わたしがシェルフィアの翼になる!」

 リバレスは叫び、シェルフィアの背中に乗った!そして、純白の翼に変化する!

「これで足手纏いにはなりません!行きましょう!」

 シェルフィアが私の目に訴えかけた。そうだ……私が皆を信じずにどうする?

「ああ、行こう!」

 私とシェルフィアは飛び立つ!だが……神は、次の攻撃態勢に入っていた!

「我に手傷を負わせるとはな……ならばこちらも力を出そうではないか」

 神が神術を発動させるために必要な時間は十分の一秒足らずだ!だが、私には次の手が読めた!

「シェルフィア!『滅』が来る!回避だ!」

 私は叫んだ!その瞬間、途方も無い規模の『滅』が発動した!

「上へ!」

 私とシェルフィアは出来る限り空高くに飛び上がった!見下ろすと……眼下の景色が『滅』に飲み込まれていった!

「ザァァ」

 雨の音だけが聞こえる。神の姿は……無い!?

「ここだ」

 背後で声が!?

「ガキィィー……ン!」

 殺気を感じたので剣を後ろに振り抜く!……だが何か固いものに激突した!

「何だ、その剣は……先程のは奇跡だったのか?」

 神は……素手で私の神剣を防いでいたのだ!確かに……今の一撃はさっきよりも遥かに軽いものだった!

「くっ!私は貴方には負けない!」

 私は剣に力を込めた!微動だにしない神に激しい刃の雨を浴びせた!

「キキキキキキキィィン!」

「カキィィーン!」

「キィィ……ン!」

 だが、神の体は固く……私の手が痺れるだけだ!

「お前は……神剣の使い方を知らぬようだな。神剣はこうして使うのだ!」

 神がそう言った直後!長さが2mはあるだろうか……光り輝く大剣が雷光の中から現れた!

「『滅』……剣!」

 神が剣を握りそう言葉を発した瞬間、私は背筋が凍るような感じがしたのでシェルフィアを抱えて遠くに転送で逃げた!

「ゴォォ!」

 神が剣を振りぬいた先……数km先まで空間が抉れて消滅していた!一歩間違えれば死んでいた!

「神剣は……神術のエネルギーを吸収して発する事が出来るのか!?」

 私は咄嗟にそう判断した。さっき神を弾いた時は、治癒を使っていた。その時のエネルギーを吸収していたのだろう。

「ルナさんっ!危ない!」

 シェルフィアの声!?

「ズシャッ!」

「キャァァ!」

 振り向いた瞬間……私を庇ったシェルフィアが斬られた!肩から腹部にかけて容赦無く!

「貴様ぁぁ!」

 神をシェルフィアから遠ざける為、渾身の一撃を放つ!だが、神はそれを転送で避けた!シェルフィアは!?

「シェルフィアー!傷は……深い!わたしが治癒するから……ルナは神を食い止めて!」

 リバレスが瞬時に元の姿に戻り、治癒を始めた!何という事を!

「よくもシェルフィアを!相手が神であろうが関係ない!彼女を傷付ける者は殺す!」

 私の意識が……『俺』へと変化する!既に俺はエファロード4段階であるというのに更なる力が溢れてきた!

「始まりの神術『光』……を剣に乗せる!」

 俺は、神剣に最強の神術を注ぎこんだ!そのエネルギーで、雨は蒸発し……雲は消され……雷が吸い込まれた!

「そうだ……それでいい。お前が全力で来る以上……我もそれを力の限りで迎え撃つ!」

 神も神剣を構える。注ぎこんでいるのは同じく『光』!俺と神の間にはどんな物質も存在しえないだろう!

「キィィ!」

 互いの剣が眩い光に包まれる!激しい嵐が消え、この空間は『光』一色だ!

「行くぞ!」

 俺達の声が重なった!勝負は一瞬!

「カッ!」

 光が走る!

「ゴゴゴゴゴゴォォ!」

 エネルギーどうしがぶつかり合う!

「ドゴォォー……ン!」

 そして膨らんだ力が炸裂した!直径数kmに渡って、波動が全てを焼き尽くす!

「よほど……あの娘が大事らしいな。愛を命題にしたエファロードはここまで強くなれるのか?」

 神は立っている!左腕が潰れて、上半身は激しい火傷を負っているのにも関わらず!

「そうだ……俺は彼女の為ならば何処までも強くなれる。父よ……俺は貴方を超える!」

 俺はそう叫んでいたが、俺の傷もかなり深かった。右腕は半分融解して剣を掴む事は出来ない。左目も光で焼かれた!

「……ルナー!大丈夫なのー!?シェルフィアはもう心配いらないからー!」

 遠くの方でリバレスの声が聞こえた。そうか、シェルフィアは無事か!少し安心した。

「(……ルナさんっ!私達の力の全てを送ります!)」

 その時、シェルフィアの意識が転送されてきた!途端に体に力が漲る!左手なら、剣を握れる!

「(さぁ、ルナリート様……これが最後の一振りとなりましょう……我が魂、貴方の為に!)」

 神剣となった『ルナ草』の声が響く……そうだ、幸せな事に俺を信じてくれる人がいる! 愛するシェルフィア、ずっと一緒のリバレス、そして、セルファス達……神剣!

「(シェルフィア、帰ったら結婚式を挙げような!……リバレス!俺の世話をまた焼いてくれよ!)」

 俺は、シェルフィアとリバレスに意識を転送する!絶対に負けられない!

「(ルナさんっ!必ず……約束ですよ!)」

「(ルナー!世話ならいくらでも焼いてあげるから!)」

 俺の心は決まった。神剣に再び、『光』を込める!さっきよりも、もっともっと念を込めて!

「これが時の変わり目……我が息子よ……全てを懸けて……行くぞ!」

 神も剣を片手で持ち……『光』を注ぎこむ!さっきとは比べ物にならない光を放ちながら!

「キュィィー!」

 光り輝く二つの神剣……嵐は消え……いつの間にか、辺りは夕焼け空に変わっていた!

 眼下に広がる、茜色の雲と沈む直前のS.U.N!この剣が放たれた時……日の出を見るのは俺達か?……それとも神か?

「うぉぉ!」

 俺は、自分の精神力が枯れ果てる程……いや、意識すら保てない程に集中した!

「我は負けはせぬ……運命は変えられないのだ!」

 神はそう叫び、更に剣への力を高めた!S.U.Nよりも眩い光!神の体も光り輝いていた!

「ハルメス兄さん!行きます!」

 俺はここで兄さんの名を呼んだ!そうする事で更に強くなれる気がしたからだ!

「第23264代……神……その名はシェドロット……その力を以って……『聖命(SacredLife)』を行う!」

 神が何故かそんな理解出来ない言葉を発した。だが、そんな事を気にしている余裕はない!

「ピカッ!」

 俺達は片手に神剣を持ち……翼を広げ……光と共に疾走する!

「ドゴォォー……ンンンン!」

 今度は……エネルギーがぶつかり合うことなく炸裂した!一体!?

「見事だ……ルナリートよ」

 光の波動の先に見たもの……それは、神……いや父が倒れる姿だった。

 

 

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