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「これが時の変わり目……我が息子よ……全てを懸けて……行くぞ!」

 神も剣を片手で持ち……『光』を注ぎこむ!さっきとは比べ物にならない光を放ちながら!

「キュィィー!」

 光り輝く二つの神剣……嵐は消え……いつの間にか、辺りは夕焼け空に変わっていた!

 眼下に広がる、茜色の雲と沈む直前のS.U.N!この剣が放たれた時……日の出を見るのは俺達か?……それとも神か?

「うぉぉ!」

 俺は、自分の精神力が枯れ果てる程……いや、意識すら保てない程に集中した!

「我は負けはせぬ……運命は変えられないのだ!」

 神はそう叫び、更に剣への力を高めた!S.U.Nよりも眩い光!神の体も光り輝いていた!

「ハルメス兄さん!行きます!」

 俺はここで兄さんの名を呼んだ!そうする事で更に強くなれる気がしたからだ!

「第23264代……神……その名はシェドロット……その力を以って……『聖命(SacredLife)』を行う!」

 神が何故かそんな理解出来ない言葉を発した。だが、そんな事を気にしている余裕はない!

「ピカッ!」

 俺達は片手に神剣を持ち……翼を広げ……光と共に疾走する!

「ドゴォォー……ンンンンンン!」

 今度は……エネルギーがぶつかり合うことなく炸裂した!一体!?

「見事だ……ルナリートよ」

 光の波動の先に見たもの……それは、神……いや父が倒れる姿だった。

「な……何故だ……何故なのですか!?」

 俺は崩れ行く父を支えた。俺の体は完治していて……それどころか、かつてない程の力が溢れている!

「ふ……これが、『神の継承』だ……我の全ての力はお前に託した」

 エファロードの最終段階……それが『神の継承』!何故……父が俺……いや私にそれを!?

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