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「フィーネ、せっかくだからこれは君が付けておけよ」
と私はそれをフィーネの首に優しく着けた。
「そ……そんな素晴らしいものは私には似合いませんよ!」
フィーネは、それをすぐに外そうとしたが……
「よく似合ってると思うぞ」
と、私が言うと顔を朱に染めて黙って頷いた。
そして、私達はルトネック行きの船に乗った。無論、代金は取られなかった。