前ページ

 

「ルナさぁぁーん!」

 

 その時、『紫色』の輝水晶の壇が動き……さらに下へ続く階段が現れた!フィーネの叫びが下から響く!

 私は、儚い光を背に階段を駆け下りていった。

 

〜第三楽章『終の狂奏』〜

「フィーネ!」

 やっと、フィーネを見つけた!しかし……フィーネは、『虹色』の輝水晶で出来た祭壇に仰向けで拘束されている!

 唯……顔だけがこっちを向いていた。

「ルナさんっ!危険だから……逃げて!」

 身動き出来ないフィーネが、最初に発した言葉がそれだった。余程恐い目に遭ったのだろう。

「遅かったわね。でもいいわ。お陰で準備は整ったから」

 ジュディアが、驚くほど冷酷な笑みを浮かべた……そして、フィーネと私の間に立ち塞がる!

「何をする気だ!フィーネを返せ!」

 私は、剣をジュディアに向ける!ジュディアの出方によっては、本気で剣を振る覚悟だ。

「ふぅ……そんなに焦らないでよ。そんな物騒な物を私に向けて……私は、あなたに協力しようとしてるだけなのに」

 予想外の返事だった。協力だと?

「協力って何よー!?」

 リバレスが叫ぶ!一体ジュディアは何を考えている!?

「そう、協力よ。知ってる?この遺跡の意味を」

 ジュディアは、からかう様な口調で私を見つめた。

「……獄界への道を封じる装置のようなものだろう」

 私は記念碑を総合してそう答えを出した。一つ気になるが……

「流石ね……でも、そのエネルギー源は何なのかわかる?」

 ジュディアが不気味な笑みを浮かべた……

「……まさか……本当に『魂』……なのか!?」

 私は顔を蒼白にして、訊き返した!この答えは間違いであってくれ!

「……その通り!でもね、この遺跡を作動させるには……10000の魂が必要なの」

 そこで、ジュディアはフィーネの方を振り返った!

「ジュディア!フィーネを生け贄にするつもりか!?」

 その瞬間に、俺の髪は銀色に変わった!力が膨れ上がる!

「ルナ、話は最後まで聞く物よ」

 ジュディアは、その言葉の直後……俺に奇妙な術をかけた……

次ページ