途切れ途切れに精一杯の心を伝えようとするフィーネが愛しくて、言葉が終わる前にわたしは彼女を強く抱き締めた。
「……ありがとう、フィーネ。人間も天使も好きな思いは関係ないんだよ。いや、人間も天使も魂は同じなんだ。私は、他人の為に一生懸命頑張って……懸命に生きて……それでも優しさを人に分けられる。そんなフィーネの方が、私なんかよりずっと素晴らしいよ……君がいたから、私は変わった。君がいたから戦う決意をしたんだ!君は私に無い物をたくさん持っていて……君が私に心をくれたんだ。だから……私はずっと君を守る。これから先ずっと……何があっても」
「私もフィーネを愛してるから」
私の正直な気持ちだった。生まれて初めての気持ち……人を愛するという気持ち……何よりも大切に想う気持ち……
「ルナ、さん」
フィーネは、目を閉じて一筋の涙を流した。その涙は月光に照らされて微かに輝く……
「フィーネ」
私はフィーネをもっと近くに抱き寄せた……そして、彼女の髪を撫でながら……柔らかい唇に優しくキスをした。
それは……二人の気持ちが通じ合った瞬間だった。その瞬間は何よりも尊く……大切な瞬間だ……
心と心がつながって……愛し合う……それが具現化した瞬間なんだ。
私達に言葉は必要無かった。お互いが触れ合うだけで愛しく思う気持ちが伝わってくる。
ずっと、傍にいたい……一緒に過ごしたい……そんな想いが私達の心を強く……強く駆け巡る。
何があっても、私達の心は離れない。どんなに辛い事があっても……苦しい事があっても……
誰にも邪魔はさせない。私達は誰よりも愛し合っているから……
……命ある限りはフィーネと共に生きよう……
私はそう決意した。
穏やかな風が私達を包み……湖の細波が祝福してくれた。星は流れ、月は微笑みかけてくれる。
私達は、時が経つのにも気付かず……抱き合って、何度もキスをして……夢中で愛を確かめあっていた。
The Heart of Eternity is beginning